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第173回(2025年度上半期)芥川賞

 
7/16の選考会で「該当作なし」という結果に

 

作品 著者	掲載誌	概要など
グレゴリー・ケズナジャット トラジェクトリー	文學界    六月号	作者は1984年生まれの外国人。 母国語は英語ながら 日本語小説を執筆
駒田隼也 鳥の夢の場合	群像 六月号	1995年生まれの作家のデビュー作。 第68回群像新人文学賞受賞作
向坂くじら 踊れ、愛より痛いほうへ	文藝 春季号	デビューから2作連続で 芥川賞にノミネート
日比野コレコ たえまない光の足し算	文學界 六月号	2003年生まれ、21歳の作者

「トラジェクトリー 」あらすじ
英会話教師として日本で就職したブランドンは、
アポロ11号の月面着陸計画の記録を教材に、熟年の生徒・カワムラとレッスンを続ける。
やがて、2人のあいだに不思議な交流が生まれていく。
日本に逃げたアメリカ人と、かつてアメリカに憧れた日本人。
2人の人生の軌道<トラジェクトリー>がすれ違う時、何かが起きる――
アメリカ出身の作家が端正な日本語で描く、新世代の「越境文学」
ニューオーリンズにフォークナーと小泉八雲の残影を見る珠玉の短編「汽水」併録



「鳥の夢の場合」あらすじ
「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」彼の胸に耳を当てた。
するとたしかに心臓が止まっていた――。
シェアハウスに住まう二人と一羽の文鳥。
一つ屋根の下、同居人の蓮見から初瀬にもたらされた、
気軽で不穏な頼み事。夢と現、過去と現在、生と死。
あちらとこちらを隔てる川を見つめながら、「わたし」が決断するまでの五十五日。


「踊れ、愛より痛いほうへ」あらすじ
幼い頃から納得できないことがあると「割れる」アンノは、愛に疑念を抱いていて――


「たえまない光の足し算」あらすじ
若者たちの生を鮮烈な文章で描く、これが文学の未来!

「かいぶつ」と呼ばれる時計台が見下ろす公園で出会った二人の少女と一人の青年。
美容外科のポスターに啓示を受け、花を食べる“異食の道化師”薗(その)。
「みんなのひと」になりたくて、フリーハグを続ける“抱擁師”ハグ。
“プロの軟派師”としてデビューしたばかりの弘愛(ひろめぐ)。

「こんなふうだったら、かんぺきだと思う」
「なにが」
「人と人とのむすびつきがさ」

ここは帰るべき家を持たない少年少女たちの残酷な楽園
21歳の新鋭が爆発させる愛と幻想の世界!