新潮社の純文学系3賞の比較:三島賞、川端賞、新潮新人賞



文芸出版社の新潮社は沢山の文学賞を主催しています。
そして、その中には純文学系の賞が3つあります。


このページは、その3賞の概要や位置づけ、価値などを比較しているページです。


 
 

三島賞(三島由紀夫賞)



1970年に自衛隊の市ヶ谷駐屯地での演説後に割腹自殺したことや
ノーベル文学賞の候補と噂されていたで有名な昭和の純文学作家、
三島由紀夫の名を冠して、1988年に創設された文学賞。

新潮社HPに選考対象は
「小説、評論、詩歌、戯曲分野の既刊作品」
というようなことが書かれているものの、わかりやすくいうと、
純文学作家の三島氏の名前がついている通り、こちらは純文学系の賞

そして、同じく文芸出版社による純文学賞である芥川賞が明確な競合賞。

 


過去の主な受賞作品

 
  • 優雅で感傷的な日本野球/高橋源一郎
  • EUREKA/青山真治
  • 切れた鎖/田中慎弥
  • 自分を好きになる方法/本谷有希子
  • LOVE/古川日出男



 
 

△川端賞(川端康成文学賞)・・・・純文学寄りの短編小説賞



ノーベル文学賞を受賞後、三島由紀夫同様に自殺でなくなった純文学系作家・川端康成氏を
名を冠して1974年にスタートした、「短編小説」を対象にした賞。

そして、直木賞(大衆文学系の賞)作家が受賞しているケースもあるものの、
芥川賞(純文学系の賞)作家が受賞しているケースのほうが明らかに多く、
「純文学系賞」と考えて良い感じのある賞。
(発表雑誌も新潮社の純文学雑誌「新潮」で発表されるスタイル)

ただし、こちらは明確な「純文学賞」ではありません。


新潮社の賞の中での扱われ方は「三島賞」より少し悪い感じがあり。




過去の主な受賞作品
  • 玉、砕ける/開高健
  • 河馬に噛まれる/大江健三郎
  • 三界の家/林京子
  • 樹影譚/丸谷才一
  • 望潮/村田喜代子
  • ロック母/角田光代
  • 蛹/田中慎弥
  • かけら/青山七恵
  • 異郷/津村節子
  • 犬とハモニカ/江國香織
  • 生鮮てるてる坊主/山田詠美
  • 文字渦/円城塔


【注記】
「短編小説」であることが条件のため、
時代の流れで今後、エンタメ小説系の短編小説賞に変わっていく可能性もあります。



 
 

新潮新人賞



こちらだけは公募型の賞。
そして、タイトルに「新人」とつく通り、純文学分野の新人向け賞。

3月に締め切られ、秋に「新潮」誌上にて発表。



【新潮社サイトでの賞の概念の説明】
本賞が待ち望むのは、文芸の新たな可能性を拓く未知の才能の劇的な登場です。



過去の主な受賞作品
  • ママは知らなかつたのよ/北原亞以子・・・・第1回受賞作
  • 銃/中村文則
  • 冷たい水の羊/田中慎弥

受賞するのは、その時点ではまだ無名の新人作家ばかり。
また、残念ながらそのトップ作家となった人はあまりいないようです。



 
 

三島賞、川端賞、新潮新人賞の比較

 
  三島賞
(三島由紀夫賞)
川端賞
(川端康成文学賞)
新潮新人賞
創設 1988年 1974年 1969年
賞ジャンル 純文学
(既に活躍している
トップ作家が対象)

短編小説賞
(純文学系)

純粋な
純文学賞ではない

 
純文学
(新人向け)

選考対象
 
既刊本
(公募ではない)

既刊本
or
雑誌に掲載
された作品
(公募ではない)
 
この賞だけは
「公募賞」で、
応募する作品は
未発表小説に限る
 
選考対象
小説
評論
詩歌
戯曲
 
小説 小説
正賞
副賞

正賞=記念品
副賞=賞金100万円
 
正賞=記念品
副賞=賞金100万円
正賞=ブロンズ楯
副賞=賞金50万円
選考委員
(2017年時点)

川上弘美
高村薫
辻原登
平野啓一郎
町田康
 
荒川洋治
角田光代
辻原登
堀江敏幸
村田喜代子

大澤信亮
川上未映子
鴻巣友季子
田中慎弥
中村文則

若い人が中心
 

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発表雑誌
 
新潮 新潮 新潮










 

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本屋大賞2018ノミネート10作品詳細(あらすじ・内容比較・受賞予想など)
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